デイサービスでの介護士の仕事
自立した生活を送るための支援
デイサービスの目的は、家にいることが多い利用者の気分転換のためだけではなく、自立した生活を送るための身体機能や社会性の維持にあります。食事や入浴など介護施設としての基本的な介助はもちろんのこと、施設ごとに特徴のあるレクリエーションもただ楽しむためだけのものではなく、大切な意味を持っているのです。そんな中、デイサービスで働く人たちはどんなことを感じているのでしょうか。
利用者はデイサービスを利用する日のうち大半をそこで過ごすことになり、通うことを楽しみにしている人も少なくありません。また、利用者それぞれにできることの違いや希望があります。それらを考慮しながらレクリエーションの内容を考えることは、介護士にとって簡単なことではありません。しかし「楽しかった」という言葉をもらえた時にやりがいを感じるという介護士も多いようです。一緒に身体を動かしたり歌を歌ったり、制作物に取り組んだりと、それぞれが工夫を凝らしているのです。
スケジュールに追われる大変さ
お迎えから始まり、レクリエーション、食事、入浴などを行い、自宅や滞在している施設へ送り届けるまでがデイサービスの仕事ですが、1日のスケジュールに沿って動く介護士の仕事は想像以上に慌ただしいようです。
入浴介助は本人の希望や体調などを考慮しながら順番に行っていきますが、レクリエーションの時間に重なる場合もあり、スタッフの手が足りず苦労することがあるそうです。お送りの時間も全ての人が同じわけではないので、Aさんは15時まで、Bさんは16時までに終わらせなければならないなど、細かいスケジュールを気にする必要もあります。また、利用者の家族から入浴介助の希望があっても、利用者本人が拒否する場合もあり、臨機応変な対応も求められます。それらを限られた利用時間の中で行わなければならないのが、デイサービスで働く介護士が大変と感じることの1つです。
それぞれの状態や相性を考える必要性
慌ただしいスケジュールの中でも、デイサービスの介護士たちには利用者それぞれの身体能力や病状、希望に合わせた対応が必要とされます。レクリエーションや入浴介助だけでなく、食事やトイレの介助などさまざまな場面で考慮しなければなりません。
また、利用者同士の相性にも気を使う必要があります。例えば認知症の症状がある人の場合、悪気がなくても自分の意見を直接的に表現することによって他の利用者が傷付いてしまうことがあります。せっかく楽しく過ごしてもらうための工夫をしていても、こういった状況になってしまうと利用を拒む人が出てきてしまいます。そうならないために、日ごろから利用者の相性を見ておかなければなりません。
まずはその目的を知っておこう
何のために行うのか
少子高齢化に伴うさまざまな課題が取りざたされる中、高齢者の心身の健康を維持改善するための介護予防や自立した生活を送るための日常生活機能の維持に役立つとして、機能訓練は注目を集めています。単純に動ける・動けないということだけではなく、どのように生きていきたいかというような目標を持って取り組まれています。
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