身体機能の改善や機能訓練に特化したデイサービスの特徴

注目の「機能訓練」を支える仕事

機能訓練特化型デイサービスとは

一般的なデイサービスと違い、身体機能の改善や機能訓練に集中した「機能訓練特化型デイサービス」は、高齢者向けのフィットネスクラブのような施設です。基本的に午前のみ、午後のみのように半日単位で利用でき、入浴や食事の介助は行われません。機能訓練に特化しているため、理学療法士や作業療法士などの専門スタッフが常駐している場合も少なくありません。年齢が若いので一般的なデイサービスに通うことに抵抗感を持っている人や、退院後にもう少し専門的なリハビリを受けたいと思っている人などに人気があるようです。
時間や費用を抑えながら身体機能の維持や回復に効果的な時間を過ごすことができる機能訓練特化型デイサービスですが、基本的には利用できるのは要介護1~5の認定を受けた人と定められています。要支援1~2の人も介護予防通所介護相当サービス(総合事業)の対象となり利用できますが、要介護・要支援どちらの認定も受けていない人は利用できません。
近年の需要増加によって、各地で機能訓練特化型デイサービスが誕生しています。施設それぞれに特徴がありますので、ホームページなどを参考にしてみるとイメージがつかめるかもしれません。

機能訓練特化型デイサービスとは

主なサービス内容

一般的なデイサービスと同じ通所型の介護サービスに分類されますので、送迎サービスも提供されます。施設内では、体操や、それぞれに合わせた機能訓練のプログラムが行われます。しかし細かい内容は事業者によって異なり、スタッフがしっかりサポートする場合もあれば自分のペースで自主的にトレーニングを行う場合もあるので、事前の確認が必要です。
前述のように食事や入浴介助は提供されませんが、施設によっては休憩の際におやつを提供する場合もあります。

通所リハビリテーションとの違い

機能訓練を中心とした介護サービスであるという点ではデイケアと呼ばれる通所リハビリテーションとよく似ていますが、混同してはいけません。デイケアと機能訓練特化型デイサービスには大きな違いがあります。
デイケアでは食事や入浴介助も行われており、時間も半日に限定されていません。また、医師の配置が義務付けられていますが、機能訓練特化型デイサービスでは医師がいない場合もあります。機能訓練の内容においても、デイケアでは個別のリハビリを受けることができますが、機能訓練特化型デイサービスでは事業所によって受けられない場合もあります。
時間や費用の面で利用しやすい機能訓練特化型デイサービスですが、食事や入浴介助が必要な人や、医師のサポートも期待したい場合にはデイケアを利用したほうが良いでしょう。同じ機能訓練に特化したサービスと言っても大きな違いがあるので、利用者はもちろん、介護士としてそういった職場で働きたいと思っている場合にも、事前によく確認して判断する必要があります。

まずはその目的を知っておこう

何のために行うのか

少子高齢化に伴うさまざまな課題が取りざたされる中、高齢者の心身の健康を維持改善するための介護予防や自立した生活を送るための日常生活機能の維持に役立つとして、機能訓練は注目を集めています。単純に動ける・動けないということだけではなく、どのように生きていきたいかというような目標を持って取り組まれています。

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